アパレル店員の次はバイヤーとして働きたいという方は多くいますが、実際バイヤーの仕事は商品が売れる確信や計算をしないと務まりません。
「仕入れをするのがバイヤーの仕事」とザックリとしか知らない方は、まずはバイヤーの仕事について知るところから始めましょう。
そんなバイヤーについて仕事内容や年収、やりがいなどを当記事ではお伝えしていきます。
バイヤーは比較的転職しやすいので、キャリアアップを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
『バイヤー』って何?簡単に説明してみた
バイヤーとは、一口で「店の品揃えと販売の計画を立てる人」のことです。
自分が勤めている会社が運営しているアパレルショップや古着屋で売れそうな商品を見つけ出し、買い付け(仕入れ)を行います。
購入することを英語で「Buy」と言います。つまり「買う人」という意味で「Buyer」と呼ばれています。
アパレル・ファッション業界以外にもスーパーや百貨店などの小売業に分類されているものもありますが、アパレル・ファッション業界は少し違った難しさがあります。
アパレルのバイヤーの印象は、何となく、会社の担当の人が良い商品を見つけて買ってくるというイメージが抽象的なイメージがあるのではないでしょうか。
実際のバイヤーは、日本国内の展示会、フランスやイタリア、アメリカなどの世界最先端のファッション国を周り、気に入った商品の交渉を行います。
中国、シンガポールなどアジアのファッション業界も活性化しており、バイヤーは世界各地を周っています。
基本的にアーバンリサーチやユナイテッドアローズなどのセレクトショップ、古着屋、デパート、インターネットのECサイトなどでもバイヤーの重要性は高まっています。
- ファッションが好きで流行に敏感な人
- 外国語が好きな人
- アパレル店員からキャリアアップを狙っている方
『バイヤー』の仕事内容とは?
バイヤーは企業や店舗の売上を左右する重要な職種です。
基本的に、春夏、秋冬などのシーズン毎に、年に2回から4回買い付けを行います。
Step1:ファッションショーや展示会の参加
バイヤーはトレンドや流行を把握していないといけません。
そのために、世界各国のブランドや企業が行うファッションショーや展示会へ参加し、シーズンごとに海外や日本で流行りそうなもの、需要がありそうなものを見極めなければなりません。
ライバルバイヤーもそこへ集まって買い付けを行います。
合同展示会では、ブランド、メーカーがブースを持ってサンプルを展示しています。
また、ブランドやメーカーの個別展示会も開催され、バイイングのシーズンは展示会を周ります。
自分が気に入ったものではなく、顧客のニーズやトレンドを考えながら、また企業の売上を考えながらなので、体力、忍耐力が必要な仕事でもあります。
帰りには、サンプルやパンフレットなどを持ち帰る事も多いです。
Step2:何をどれくらい買うのかバイイングを行う
ファッションショーや展示会で、商談を行い、オーダーを行います。
その際には、そのシーズンに何をどのくらい買うのかという予算がバイヤーに任されます。
それ応じて、マーチャンダイザー (MD)と協力して、カテゴリー別の予算を振り分けバイイングを行います。
展示会の当日に、何を何個買うのかをその場で決めなければならない状況も多いので、即時に「本当に売れるのか?」「このシーズンで人気になるのか」など判断しなければならないこともあります。
バイヤーの中でも”セントラルバイイング”と”個店別”の2種類の仕入れ方法
アパレルのバイヤーと一言で言っても、働き方は異なります。
- セントラルバイイング形式
- 個店別バイイング形式
セントラルバイイング形式は全店の商品を一括で仕入れる仕入れ。
発注数量をまとめりことで、仕入れ条件の改善、仕入れ原価を抑えて利益の増加などの役割があります。
一方、個店別のバイイング形式は、立地や特性に応じて、店の顧客のニーズにあった商品を確保し、欠品させないことの役割を果たしています。
地方のセレクトショップ、専門店など仕入れ枠を持っている場合が多いと言われています。
バイヤーの仕事のやりがい
バイヤーはアパレル店員と同じくらい人気の職種です。その理由は華やかなイメージがあり、実際にやりがいを感じている人が多くいるからです。
なかでも特に感じられるバイヤーのやりがいを紹介します。
やりがい1:トレンドを生み出しブームの発端になることができる
バイヤーはいち早く世界のトレンドをキャッチするため、世間よりも早く流行やトレンドを作ることができます。
実際、消費者はテレビCMやファッション雑誌、ネットニュースなどで新商品が発売されたことを知ります。
そんな最初の情報の発端となるのがバイヤーのやりがいでもあります。
自分のセンスで新しい流行りを生み出し、大ヒットした際には何にも例えられないほどの嬉しさが込み上げてくるでしょう。
やりがい2:世界中を周り色んな物を見れる
バイヤーは、国内のみならず国外へと足を運ぶケースが多いです。
そのためビジネス的な英会話ができるくらいの能力は求められますが、文化や環境が全然違う方と交流することができます。
ファッションのみならず、日常生活の中でも様々な体験をできることで、学ぶことが多いのでやりがいに繋がります。
やりがい3:結果が数字で一目瞭然
買い付けをした商品が、実際に売れたのか売れていないのか、企業に利益をもたらせたか、もたらせなかったのかは、全て数字に反映されます。
データを見れば一目瞭然です。
売れなかった時の悔しさは非常に大きいですが、売れた時はテレビや雑誌、インターネットでも大きく取り上げられて、誇りに思えるほどのやりがいを感じることができます。
やりがい4:商品を通して人を笑顔にすることができる
自分が選んで仕入れた商品が世に出回り、お客様の声をどこからか聞くことが多くあります。
その時に「この服のおかげで友達からオシャレと言われるようになった」「自分の中で最も良い買い物ができた」「良い商品を売ってくれてありがとう」など、喜んでいるお客様を見ると非常に嬉しい気持ちになります。
最近では、インターネットの通販での販売も多く、そこではレビューや口コミという形で、お客様の生の声を聞くこともできます。
良い反応ばかりではなく、時には厳しい意見もありますが、それを次に活かすことができ、ステップアップが見込めます。
バイヤーの平均年収イメージは『年収300万円〜600万円』
平均的な給料は月20万円程度で、年収が300〜600万円程度と言われています。
バイヤーは属している企業によって年収がガラッと変わってきます。
量販店やデパートの場合の平均は300〜350万円、都心部の大手百貨店、企業規模がでかい大手になると600〜800万円というケースもあります。
また、年齢別からの年収を比較すると、25~29歳で300~350万円、30~34歳で400~450万円、35~39歳で550~600万円程度といわれています。
アパレル業界の中でも、比較的年収は高い方だと言えます。
しかし、最初からバイヤーとしての採用は少なく、総合職として採用され、適性などをみてバイヤーとして働くことが多いです。
バイヤーに求められる4つのスキル
- 語学力(英語や中国語)とコミュニケーション能力
- トレンドや流行りを察知する力
- 交渉能力
- 分析力
1:語学力(英語や中国語)とコミュニケーション能力
やはりコミュニケーション能力はどの職種においても必要なスキルですが、特にバイヤーは語学力が必要となってくるでしょう。
国内で買い付けを行う場合の仕事は基本的には大丈夫ですが、国外での買い付けの場合には必ず必要になります。
フランスやイタリアへ行く場合は英語、生産のやりとりなどは中国での生産が多いので中国語など、覚えられるなら多く習得して損はないです。
2:トレンドや流行りを察知する力
流行りを作りだすバイヤーは、常にトレンドや流行りをキャッチする必要があります。
消費者と同じペースで情報をキャッチするのではなく、いち早く手に入れることも重要です。
そのためには、日頃からファッションの感覚を鋭くしておき、服好きであることは最低条件になります。
3:交渉能力
語学力が必要の中で、できるだけ予算内で収められるように交渉する必要があります。
バイヤーは大きな額のお金をうごすため、責任重大です。
外国人であっても物怖じせず、属している企業とお客様のことを意識して交渉できるようになることが求められます。
4:分析力
自分の感性だけでなく、その商品が売れるか見極めることも重要です。
客観的に市場や商品を分析、自社の売れ筋商品のデータから売れそうな商品の分析など、様々な分析能力が必要になります。
売上を伸ばすだけでなく、次のシーズンで流行るという根拠を提示しながら商品を選ぶことが大切です。
バイヤーとして持ってると有利な資格は3つ
特に資格は必要ありませんが、上の求められるスキルを元に、持っておくと職場で有利に働いたり、採用されやすい資格は以下の通りです。
- 販売士検定試験
- TOEIC、実用英語検定
- ファッションビジネス能力検定
アメリカ、フランスやイタリアのヨーロッパ、東南アジアなどに仕入れに行くには、やはり英語力が必要です。
交渉するにもまず話せなければ話になりません。
また、ファッション産業の知識や接客の方法、顧客管理などの知識も必要なので、ファッションビジネス能力検定も取って置けば役に立つでしょう。
アパレル店員からバイヤーになるには?
バイヤーは基本的にはアパレル経験者を採用するケースが多いです。つまり、アパレル店員として経験を経てからバイヤーになることも十分に可能です。
とはいえ、バイヤーとしていきなり仕事をするというよりは、小さな買い付けから任せられることが非常に多いです。
古着屋では、店員として働きながらバイヤーにもなっている方もいるので、アパレル店員として培った知識や経験は必ず役に立ちます。
まとめ:バイヤー
バイヤーについて紹介しました。
バイヤーはファッションセンス、分析力、情報察知能力、英語力など様々な要素が必要です。
異業種からの転職の場合、アパレル店員や他の職種で経験を積むことは必須になってくるでしょう。
また、経験者の方でキャリアアップを望んでいる方は、バイヤーとして求められるスキルを徐々に培って行くと良いでしょう。
バイヤーは、トレンドや流行りをを作る、世界を周ることができる非常に夢のある仕事です。
「バイヤーを目指したい」
「もっと良い条件の会社に転職したい」
など、バイヤーとしてのキャリアチェンジを考えているなら、転職エージェントを利用することをオススメします。
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