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マーチャンダイザー(MD)の仕事内容や収入、必要な資格やスキルを調査

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

マーチャンダイザーは、一言で言えば「管理」を主とした仕事を担っています。管理とはいえ、非常に大変な仕事です。バイヤーと仕事の内容が似ており、販売やマーケティングの活動を活かし、商品の管理を担います。

商品開発から販売計画、予算管理などをトータル的に商品計画を決定するマーチャンダイザーの仕事内容や年収、やりがいなどを当記事ではご紹介します。マーチャンダイザーにキャリアアップしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

『マーチャンダイザー(MD)』って何?簡単に説明してみた

マーチャンダイザー(MD)とは、アパレルメーカやーデパートなどで商品の開発や販売に関する計画の管理、予算管理などを担う仕事です。

どんな商品を、誰に、どれだけ売るのか、いくら利益があがるのかなどの戦略を立て、全体的な商品計画を決定、管理し、担当する商品群について一切の権限を持つ責任者として活躍します。

さらに、売上高や利益計画にまで統括する立場なので、幅広い知識と経験が求められます。
デザインをする人をデザイナーと呼ぶように、「マーチャンダイジング(商品化計画)」をする人をマーチャンダイザー(Merchandiser)と呼びます。

最近では、マーチャンダイザーが商品を仕入れるバイヤーの仕事を担当することもあれば、広告制作や商品を売るなどの仕事を担当することもあります。

幅広い仕事をするので、様々な体験をすることができます。

マーチャンダイザーに向いている人
  • 経営に興味がある方
  • アパレル・ファッション業界で働いたことがある方
  • キャリアアップを臨んでいる方
  • 視野が広い方

マーチャンダイザー(MD)の仕事内容とは?

マーチャンダイザーとしての仕事の流れは、1シーズン(春・夏・秋・冬)サイクルで調査、企画、生産の順番で行なっていきます。

Step1:「調査」市場調査やトレンド調査などを行い、情報の収集と分析!

調査の段階では、自社製品の売れ行き、ライバル会社の動向、店舗の状況、トレンドのデザインなど様々な情報の収集と分析を行います。

シーズンを通して企画し、情報を基に「何が売れるのか」を予測していきます。

また、消費者の潜在的なファッションへの時代や関心を敏感に掴み取っていくことも重要な情報収集になります。

Step2:「企画」調査で得た情報を元に、商品を計画!

情報を総合的に検討し、それをベースに企画を行なっていきます。

デザイナーや商品企画のスタッフと、シーズンで売れる商品の構想を具体的にしていきます。

素材、デザイン、カラー、価格、生産、販促、予算など様々な面を考慮し、バランスよく統括します。

Step3:「生産」様々な受注を踏まえ、生産計画を組み準備に!

展示会のサンプルなどの受注を踏まえて、デザイナーや営業の方と商品の詳細を詰めていきます。

生産計画を立て、商品を店舗や通販で届ける準備段階に。

店頭の動きに応じて修正や追加生産、期中企画などを検討していきます。

その他にも

  • 広告の制作
  • 商品フェアなどの企画、開催
  • 売上の動向の分析
  • 新商品の開発の計画
  • プロモーション活動

など、多種多様な体験をすることができる点が魅力です。

マーチャンダイザー(MD)とバイヤーの違いとは?

マーチャンダイザーとバイヤーは、よく同じような役割だと思われがちな職種です。ですが、仕事内容は大きく異なります。

まず、バイヤーは、商品の「買い付け」を行う仕事です。

企業やブランドのコンセプトを理解したうえで、顧客ニーズとトレンドを考慮し、売れそうな商品を選んで仕入れを行います。どのくらいの量を仕入れるのか、値段についての交渉、といった計画を行います。

「仕入れ」のプロフェッショナルがバイヤーです。

一方で、マーチャンダイザーは、バイヤーと同様に仕入れ計画を立てることも行いますが、主なメインの仕事は、販売やマーケティングといった「仕入れ後」の部分にも大きく責任を持ちます。

販売やマーケティングの活動を通して、どう商品を売るのか、どうせ売れば売り切れにできるのかなど、徹底的に考え、行動します。

総合的に、バイヤー、デザイナー、パタンナー、プレスなど、社内の多様な職種のスタッフを統括し、まとめあげるポジションになります。

マーチャンダイザー(MD)の仕事のやりがいとは?

マーチャンダイザーとしての仕事の目的は、消費者・お客さまの求めている適切な商品を、適切な価格で、適切な数量を、適切な時期に、適切な場所で販売できるようにするものです。

つまり、商品を売れるまでのプロセスを設計していくので、やはり様々なやりがいを感じられる仕事になっています。

やりがい1:学んだ知識や経験をアイデアとして形にしていける

マーチャンダイザーは、自分の感性、センスなどを実際に形にしていくことができるため、表現をすることが好きな人は非常にやりがいを感じる仕事です。

デザイナーと商品企画を行い、独自性を出し、販売強化のアイデアを考え、多くのスタッフと協力していくことは、他の職種では中々味わうことができません。

店頭に自分が企画した商品が並んでいるのをみたときに感動を覚えるという方もいて、それを糧に発想力や想像力を育み発揮しながら働くことができる点も、仕事の魅力の1つです。

やりがい2:トレンドを常に先取りし流行に敏感になることも

ファッション業界はコロコロトレンドが変わっていく点が特徴でもあり、何点でもあります。

なので、常に流行やトレンドのアイテムやデザインに敏感であることが求められます。

業務の中で、バイヤーのと一緒に展示会を回ることも多いため、シーズンのトレンドを自分自身で確かめることができます。

多くの情報を察知し、その情報を活用したときにこそ、成長していると感じ、やりがいを感じるポイントです。

アパレル・ファッション業界の、トレンドの先駆けをつくりあげるポジションが、マーチャンダイザーの魅力です。

やりがい3:多くの人と携わり、多くの経験ができる

マーチャンダイザーとは、実質商品面でのトップとして、販売面のトップと肩を並べてブランド運営の舵取りをします

これはマーチャンダイザーの最大の魅力と言えるでしょう。

よって、企画から生産、プロモーションまでの幅広い業務を一度に経験できる点がやりがいに通じます。

売上を上げるためにどうすれば良いのかも任されるので、経営センス、コミュニケーション能力、企画力など様々なスキルが磨かれます。

また、計画をスタッフが一丸となって商品を企画、販売、売り上げていく達成感や喜びも感じることができます。

マーチャンダイザーとしてやりがいを感じられる瞬間の1つは、自分で立てた計画を一致団結して、同じ目標に動けているかを管理しながら、実績を分析する過程も魅力の1つでしょう。

やりがい4:会社やブランドの売上に大きく貢献することができる

マーチャンダイザーは、全ての領域の仕事を行います。

最終的なゴールは、企画した商品の売上の最大化を図ることです。

重大な責任者として立場なので、仕事の結果を求められます。

自分の狙い通り、売上が良い数字で返ってくると達成感が得やすい仕事でしょう。

「忙しい忙しい」と言っているわりには、非常に楽しそうに仕事をしている方が多く、「自分の開発した商品が計画どおりにたくさん売れる」というのは楽しいとのこと。

やりがい5:大ヒット商品を生み出すことも可能

マーチャンダイザーは大きな責任を持っている反面、もしも大ヒット商品を生み出せば、例えようのない達成感を味わうことができます。

優秀なマーチャンダイザーになると複数の有名ブランドを同時に手掛けることもでき、自分がトレンドをつくり上げているという喜びも味わうことも。

現在では、百貨店、量販店だけではなく、ネットショップでもマーチャンダイザーは活躍しています。

マーチャンダイザーに限ったことではありませんが、努力次第で大ヒット商品を生み出すことは誰でも可能なので、挑戦することは非常に大切です。

マーチャンダイザー(MD)の平均年収イメージは『年収250万円〜600万円』

初任給は平均16〜25万円程度で、年収が250〜600万円程度と言われています。

一般的に、アパレル店員としての販売んから経験を経て、キャリアアップしていくので、初任給は若干低めの設定になっています。

徐々に、マーチャンダイザーとしての実力を認められ、年収を伸ばすことも可能です。
よって、仕事の幅も広がるので、それに伴い年収もアップします。

全世代平均年収:457万円
20代前半:314万円
20代後半:366万円
30代:470万円
40代:575万円

引用:転職会議

上のサイトでは、年齢別に年収が紹介されており、年齢が上がるごとに年収が上がっているのはお分かりでしょう。

ただ、キャリア的には、5年目で400万円程度、10年目で600万円程度とされていますが、実力次第では早い段階で年収をアップさせることも十分に可能です。

マーチャンダイザー(MD)になるにはアパレル業界で経験を積んでからが基本

アパレルメーカーの場合、百貨店や量販店に採用されて仕事につくのが一般的と言われています。

しかし、こういった働き先は、ファッション系の専門学校の卒業者や、キャリアアップをした方が多く働いています。

異業種からの未経験の場合は、すぐにマーチャンダイザーとして採用されることは少なく、基本的にアパレル店員として経験を積んでから、徐々にキャリアアップしていく方がほとんどです。

また、バイヤーとして経験を積んでいる人は、比較的に仕事内容が似ているためマーチャンダイザーになりやすいです。

マーチャンダイザー(MD)に求められる6つのスキル

特にマーチャンダイザーは、幅広い仕事を行うので様々なスキルが求められます。

  1. トレンドや消費者のニーズを捉えるセンス
  2. 販売実績などデータを活用する分析力
  3. 市場調査、マーケティング関連の知識
  4. 仕事に耐えうる忍耐力
  5. 語学力とコミュニケーション能力
  6. 全てを統括する経営センス

1:トレンドや消費者のニーズを捉えるセンス

商品の企画や販売、流通まで総合的な仕事を担うため、視野を広く持つことが求められます。

何よりも、消費者が求めているものを察知し作り上げるセンスが求められるので、普段からファッション関連の情報収集を行うと良いでしょう。

2:販売実績などデータを活用する分析力

販売計画は、消費者の動向や過去の販売実績など、様々なデータを基に作り上げていきます。

したがって、それらを分析してどのように売るのかなど判断するスキルが求められます。

分析力、判断力は急にレベルの高いものにはならないので、アパレル店員など経験を積みながら養っていきましょう。

3:市場調査、マーケティング関連の知識

マーケティングや商品・流通関係、経営学・商学の知識もあると仕事に役立ちます。

前職で働いていたマーケティング知識、大学で学んだ経営学など、過去のことから活かすことができます。

市場調査やマーケティング関連の知識は、経験よりも勉強していけばある程度は付いてくるものです。

4:仕事に耐えうる忍耐力

マーチャンダイザーは仕事を行なっていく中で、デザイナーや営業との打ち合わせ、バイヤーとの商品の買い付け、パソコン作業などの細かいことが多くあります。

正直、多忙な生活を送ることは仕方ないですが、1つ1つのことに本気を出さなければなりません。

したがって、辛いことや苦しいことに耐える忍耐力が必要になってきます。

商品を企画することが好き、アパレル業界で働くことが好き、ファッションが単純に好きという方は続きやすいです。

5:語学力とコミュニケーション能力

商品を市場に出すまで、多くの人と接するため、コミュニケーションを取ることは逃れられません。

明るく、人とのコミュニケーションが得意であることも仕事をスムーズに進める上で大切な素質です。

また、バイヤーと共に海外の仕入れをしたり、企画から流通の中で、海外の方とコミュニケーションをする必要もあるので、英語や中国語などの語学力があるとよりスムーズでしょう。

6:全てを統括する経営センス

時代を先取りする鋭敏な感覚や、企画、販売、流通をトータルに把握できる経営センスが求められます。

もし判断を誤れば大量の在庫を抱えるなどの損失を負うことになり、会社に大きな負債を抱えることもあります。

絶対に的なミスをしてはいけない訳ではありませんが、消費者のニーズを見極めるセンスや、企画、販売、流通をトータルに把握できる経営センスが求められます。

マーチャンダイザー(MD)として持ってると有利な資格は6つ

特に資格は必要ありませんが、上の求められるスキルを元に持っておくと職場で有利に働いたり、採用されやすい資格は以下の通りです。

  1. ファッションビジネス能力検定試験
  2. ファッション販売能力検定試験
  3. 英語検定
  4. 中国語検定
  5. 色彩検定
  6. 販売士検定

転職の際の採用にあたって、異業種からのアパレル未経験の方は、特に有利な学部・学科はありません。

マーケティングや商品・流通関係、経営学・商学など、関連の学問を学んでおくと役に立ちます。

現場で活躍している先輩マーチャンダイザー(MD)の口コミ

「一枚の絵から服が生まれ、みんなで育て、嫁に出して客に喜ばれる過程を見守れる、楽しくて、やめられない仕事。」

4年半前からメルシーボークー、のMD(マーチャンダイザー)になり、複合業態を含む国内の直営約30店の商品構成と数量、納期を管理、調整しています。デザイナーブランドなのでデザイナーの意図を生かし、各部署と連携してブランドを運営し、売り上げを作る調整役がMD(マーチャンダイザー)です。
春夏と秋冬ごとに、前年のデータと反省、今の流行や消費者の感覚を基に1カ月に2、3回に分けて投入計画を立てます。色や丈、デザインの変化、実需期買い傾向の強まりなどに合わせ、常にMDは修正が必要。時代の流れに敏感なデザイナーの感覚と、お客様に最も近い店の声を随時、すり合わせて計画の見直しも行います。
新商品投入後は店舗を回り、生の情報を集め、月曜の朝に週末の売れ筋と数量を確認。いつまでに何枚、追加生産できるか、生産管理から工場に相談してもらい、早いと夕方に追加発注します。事前の売れ筋予測と工場の生産態勢の下調べが重要で、情報と感覚の共有、頼みごとができる信頼関係作りが欠かせません。
一枚の絵から服が生まれ、みんなで育て、嫁に出して客に喜ばれる過程を見守れる、楽しくて、やめられない仕事です。
エイ・ネット MD 高橋知美

引用元:https://job.senken.co.jp/shinsotsu/articles/whats-md

「ブランドビジネスにおいてバランス感覚が必須の職種」

またMDマーチャンダイザーの中には、「店舗MD(マーチャンダイザー)」という、店舗でのマーチャンダイジングに特化して活躍するお仕事もあります。
市場調査や売上の動向を分析し、販売計画から予算管理など総合的に行うMD(マーチャンダイザー)。ワールドが展開するアパレルブランド「アナトリエ」の店舗MD(マーチャンダイザー)の仕事は、1週間のルーティンワークで成り立っています。
月曜日には、ブランドに関わる各担当を交えて前週の検証と今週の戦略を決定。火曜日には、その決定事項を各店舗に共有します。水・木曜日は、店舗の巡回やディベロッパーとの商談。金曜日には、週中の検証を考慮した週末の戦略を計画していきます。
その合間に商品企画会議に参加し、デザイナーたちに現場の声を伝えることも。「作り手の感性とお客様のニーズが必ずしも一致するわけではないので、そのバランスを考えて意見をすることが大切です」と平野さん。ブランドビジネスにおいてバランス感覚が必須の職種です。
株式会社ワールド アナトリエ 店舗課/業務推進 兼 店舗MD リーダー平野達紀さん 入社10年目

引用元:https://job.senken.co.jp/shinsotsu/articles/whats-md

まとめ:マーチャンダイザー(MD)

マーチャンダイザー(MD)は、様々なスタッフとの共同作業で成り立っており、チームを統率する指導力も要求されます

人が幸せに感じることを自分の幸せと感じる、生活者と共感できる人にとっては魅力のある職種です。

とても忙しく苦労も多いですが、その分やりがいも感じられる仕事です。

「マーチャンダイザーを目指したい」
「もっと良い条件の会社に転職したい」

など、マーチャンダイザーとしてのキャリアチェンジを考えているなら、転職エージェントを利用することをオススメします。

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