今や若者の大半が利用しているTikTokでは”エモい”というワードが特に注目され、その言葉が一番似合っている「シティポップ」が流行っています。
実際、今エモいと感じる楽曲の多くは「シティポップ」が占めています。(ヒップホップやラップに偏った楽曲もエモいとも言われてますね)
僕自身、80年代の楽曲を聴いているのですが「杉山清貴&オメガドライブ」「山下達郎」「竹内まりや」らの楽曲がとてつもなくエモさを感じています。
シティポップというザックリしたジャンルを知らないという方も多く、なんとなーく聴いているだけでも良しですが、シティポップの背景を知ると、より一層ズシリと胸に響くようになります。
そんな、シティポップの音楽ジャンルが生まれた背景や特徴などを説明していきます。
シティポップとは?
70年代後半〜80年代で、日本で流行した楽曲(ニューミュージック)の中でも、特に洋楽に近いメロディや歌詞を持ち、都会的に洗練されたポップス音楽。
ニューミュージックから派生された音楽のジャンルで、フォークソングとロックの曲調に、日本独自のスタイルを掛け合わせたものになります。
分かりやすく説明すると、アメリカ音楽を日本っぽくした感じです。
アメリカの曲は英語でスラスラ歌っていますが、その曲調を日本っぽくし歌詞もスラスラ歌っているイメージです。
ただ、明確な定義は無く、ジャンルよりはムードと言われているため、人の受け取り方によってシティポップと言える楽曲は変わります。
シティポップの先駆け
シティポップの先駆けは「はっぴぃえんど」というバンドで、「風をあつめて」が代表的な楽曲です。
当時流行っていたビートルズを真似した感じではなく、日本語でロックを歌うことを実現していました。
また「シュガーベイブ」の1975年にリリースされたアルバム「SONGS」もシティポップの先駆けとも言われています。
https://www.youtube.com/watch?v=iktW0MH41Co&list=PLVjvsKkTMVZkhcQpUu8vqUBtbGbTwp9MF
シティポップと呼ばれるようになった理由
シティポップを生み出したアーティストが、ほとんど東京拠点だったことから、「シティポップ」と呼ばれるようになりました。
代表的なアーティストはこちら。
- 竹内まりや
- 山下達郎
- 大瀧詠一
- 荒井由実
- 大貫妙子
彼らは、シュガーベイブのアルバム「SONGS」を起点に、あらゆるアーティストがシティポップ楽曲をリリースしていくことになります。
ちなみに、シティポップの先駆けを走ったシュガーベイブとはっぴぃえんども東京でした。
シティポップの歌詞やメロディの特徴
シティポップは、オシャレな都会的なライフスタイル、都会住みの孤独や哀愁を、オシャレなメロディやコードに乗せて歌い上げているのが特徴です。
そもそも「シティ」とは70年代〜80年代の経済的、精神的の余裕から何でも出来るという消費の街の現代の東京を差しています。
そのため現実主義な歌詞よりも、フィクション性を含んでいます。
シティポップがジャンルとして確立された理由
歌詞やメロディが高度経済成長期を経た東京という観点から、シティポップが確立された背景に日本人の生活が豊かになったからです。
当時は、円高や変動相場制から東京が国際都市として社会変動がありました。
平日は街で夜遊び、休日は海でサーフィンといったライフスタイルで、都会の夜の雰囲気がリゾート感覚という意識があったと言われています。
言わば、日本経済=シティポップは重なりがあります。
シティポップがジャンルが普及していった理由
YMOのテクノポップが人気になった
シティポップが日本で周知されるようになったのは、YMO(Yellow Magic Orchestra)の、テクノポップの楽曲が世間から人気になったからです。
テクノポップとは、シティポップを更に先鋭化させた電子機器を入れ込んだSFチックな曲調が特徴の音楽ジャンルです。
そもそも、70年代から80年代において、上記で紹介したシティポップを生み出していたアーティストは、レコード制作を中心にしていたため、シティポップ自体は東京周辺でのトレンドにすぎませんでした。
YMOの人気がきっかけで、シティポップアーティストも次第に注目されるようになりました。
- 『Reflections』寺尾聡
- 『A LONG VACATION』大瀧詠一
- 『君は1000%』杉山清貴&オメガドライブ
- 『風立ちぬ』松田聖子
- 『赤いスイートピー』松田聖子
- 『Midnight Driver』吉田美奈子
- 『BAMBOO VENDOR』高中正義
などなど。。。
お気づきの通り、松田聖子さんがリリースした楽曲にもシティポップが含まれていたりと、歌謡曲の世界でも流行ることに。
CMやタイアップが増えた
また当時はバブル時期であったこともり、会社のCMやタイアップによって、全国的にもプロモーションされるようなきっかけにもなりました。
シティポップ自体が明るい歌詞が多かったことから、反社会の歌詞を含んでいないため使用しやすかったのでしょうね。
外で音楽を聴けるようになった
3つ目の理由として、テクノロジーの進化もが理由と言われています。
当時はレコードプレーヤーでレコードで聴くのが一般的だったのですが、レコードをレンタルして家のカセットデッキでテープにダビングするようになりました。
そしてそのテープを、自分のウォークマンやラジカセ、車のオーディをで外で聴くようになり「外で聴くBGM」として東京のみならず、横浜や少年でもシティポップが普及していきました。
シティポップが海外で人気になった理由
シティポップが海外でも人気になった理由は極端に話すと、ストリーミングとYouTubeで音楽を聞かれるようになったからです。
既にイギリスでは山下達郎のシティポップは評価されており、海外の音楽好きなマニアたちがシティポップを発見することになります。
特に米国では「AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)」という大人向けのロックを聴いていた音楽マニアには、海外ではそもそもシティポップというジャンルがなかったため、当初のインパクトはかなり大きかったといいます。
シティポップに影響を受けた海外の方は、次第に日本のアニメや歌謡曲を気に入るようになり、レコードを買い漁ったり、80年代の雰囲気を催したイラストレーターが増えています。
現代的にアレンジしたネオ・シティポップの誕生
シティポップをベースとしたアーティストも増えており「Suchmos」「フレンズ」「nulbarich」「WONK」「tofubeats」などが代表的です。
シティポップな雰囲気をヒップホップやテクノポップなどのアレンジを加え、現代的にブレンドした楽曲は「ネオ・シティポップ」とも呼ばれるようになっています。
また、テクノロジーが更に発展し、70〜80年代のシティポップを更に現代風にリミックスして、テクノ感、ポップさをプラスした音楽も海外から注目されています。
一番有名な方だと「night tempo」有名ではないでしょうか。
竹内まりやさんや工藤静香さんらの歌謡曲をシティポップっぽくリミックスしカバーしている世界的なムーブメント的存在です。
そんなネオ・シティポップは、YouTubeを始め、InstagramやTikTokなどでシティポップをBGMに動画を流すと「エモい」と表されるようになり、オシャレ感度高い人には非常に好かれています。
また、チルなムードにも相性が良く、ストリート系や古着系のファッションを楽しむ人にとっても人気になっています。
シティポップでフィクション世界へ
シティポップとは、日本の経済成長をバックボーンとし、都会のユートピアなライフスタイルをムードをバブル崩壊と同時にシティポップが衰退してもなお、テクノロジーの発展で海外や今の若者にも周知されるようになり、人気になっています。
きっと今後も衰えることはないシティポップは、ムードも示すため人によっては捉え方もそれぞれ違います。
70年代〜80年代のシティポップ、現代的なネオ・シティポップどちらもチルな雰囲気を楽しむことができます。
夜風に辺りながら外でシティポップを聴いて、ありふれている現実の悩みや苦しみを一度忘れ、フィクションの世界に浸り込んでみてどうでしょうか。
https://furugishion.com/music/emoi-music-walk/
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